horumo’s blog

心理学・心理術の世界

<心療> 過去の出来事が忘れられない #心理

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あなたはもう十分苦しんできました。

だから、もう苦しむ必要はありません。

これからは幸せになってもいいのです。

 

・辛い出来事を何度も思い出して今う人

・過去の記憶にとらわれて自由になれない人

・「あのとき~していれば」と後悔している人

 

ちょっと考え方を変えてみませんか?

 

<目次>

 

1.心の痛み

上司から言われた言葉に、立ち直れないほど傷付いた。

母の無神経な一言が、いつまでも忘れられない。

夫のひどい仕打ちを思い出すと、未だに怒りに震える。

などなど...

 

これまでの人生を振り返ると、誰でもこのような”心の傷”を負った経験があるのではないでしょうか?

さまざまな出来事に傷つき、それを自ら癒しながら前に進む人たちはこれまでもこれからも変わらないでしょう。

ただ、最近は少しだけ傾向が変わってきているようなきがします。

それは、傷の痛みの”深刻さ”です。

 

すっかり立ち直ったつもりでも、何かのきっかけで、つらかった過去の思い出がよみがえってしまう。そして、その痛みが十分に癒されないうちに、似たような出来事が繰り返され、さらに痛みが深まっていく。

 

こんなふうに、つらかった過去からなかなか立ち直れなくて、失意のあまり、何もかも放り出して動けなくなってしまう人が増えています。

 

では、なぜそのような人たちが増えているのでしょうか?

それは、多くの人が、自分の感情を大切にしていないからだと私は考えます。

 

例えば、自分の気持ちがひどく踏みにじられても、人から、「それくらいのことで傷ついていたら何もできないよ」と言われれば、「我慢するしかないんだ」と傷ついたことを否定してしまう。

また、気持ちが萎えるようなことがあっても、「そんなことで挫けるのは心が弱いからじゃないの?」と言われれば、「もっと強くならなきゃ」と、自分で自分の心を縛ってしまう。

 

過去の痛手から抜け出せない最大の理由は、このように、自分が傷ついても他者の論理に従って、本来の感情をないがしろにしてしまうからではないでしょうか?

 

自分の気持ちよりも他者の事情を優先する生き方は「他者中心」です。

他方、自分の本当の気持ちや感情に気づき、それに寄り添ってあげる生き方は「自己中心」です。

 

過去を癒し、人生をこの手に取り戻すには、「自己中心」のなって、自分を守ってあげなければなりません。

 

2.過去が忘れられない

どんなに過去を悔やんだとしても、過ぎ去った時間を取り戻すことはできません。

けれども、未だに過去の辛い出来事にとらわれて、

「もっと積極的に行動したいと思うのですが、”あのこと”を思い出すとどうしても前に進めないんです」

「もっと未来のことを考えようとしても、すぐにつらかった過去に戻ってしまうんです」

という人もいます。

 

何かに夢中になっている時は忘れているけれども、ふと手を休めると、いつの間にか、考え込んでいる自分がいて、ハッとする。

過去の嫌なことを次々に思い出してしまうので、ひとりになるのが嫌だという人もいます。

 

「誰かと一緒にいるときはいい。でも、1人になると”あのとき”のことがよみがえってきて、辛いんです」

 

こんな風に過去の辛い経験を今も癒せずにいて、過去と現実の間を行き来している人たちは少なくありません。

 

そして、「どうして、あんなことをやってしまったんだろう」とつぶやきます。

「あのとき、私はどうすればよかったんだろうか」と自問します。

「一体どこで間違えたんだろうか」と悩みます。

でもいくらい考えても答えは出ません。

 

そして、「あのとき、どうして~しなかったんだろう」、「あのとき、自分が~していれば」という過去への思いにとらわれて、そこからなかなか踏み出せない人たちは少なくありません。

けれども、本当にその通りにしていたら、望むような現在が訪れていたでしょうか。

 

過去の辛い経験を手放して、新しい人生を踏み出すには、何をどのように考えればいいのでしょうか?

 

3.事例

 

・職場や学校、コミュニティで嫌がらせやいじめを受け、先生や母親、上司に相談したが、

「あなたにも悪いところはあったんじゃないの?」と話を聞いてくれず、人に心を開きにくくなってしまった人

「君よりもあの人の方が優秀だ」と言われ、濡れ衣を着させられ、誰にも相談できず、心に傷を負ってしまった人

 

・どうしてあの人と結婚してしまったんだろうと変えられない過去にしがみつく人

 

・ある友達の愚痴を別の友達に相談して、その友人が本人にチクり、三人の関係性に亀裂が入ってしまった人

 

・自分よりも他人を優先して生きてきたがゆえに、人を責めずにはいられない性格になってしまったり、自分の感情は後回しになってしまう人

 

4.正しい選択なんてあったか

 

どんな事例であれ、私たちはひどく傷ついた過去を思い出す時、「どうしてあんなことをしてしまったんだろう」と後悔します。

「あの時、あんな選択をしなければ、もっと幸せな人生を送っていたはずだ」という思いにとらわれがちです。

 

こんな風に、つらい過去の記憶が現在の自分を苦しめている時、周りは「つらいだろうけど時間が必ず解決してくれるよ」と言います。

 

確かにそのときはどんなに辛くても、時間が経てば、過去は年月とともに風化して、遠い記憶になるでしょう。

 

しかし、私たちには時間が無限にあるわけではありません。

記憶が色あせて、過去を思い出しても何も感じなくなるまで待つことは出来ないのです。

 

辛かった過去を手放すために、時の流れに身を任せるだけでなく、もっと自分自身でできることはないでしょうか?

 

5.結論

辛かったことをカウンセラーや心療内科の先生に話す以外は、たいてい「時間が解決してくれるよ」という事を発するでしょう。

 

しかし、全くもって全員が全員そうではありません。

 

過去にとらわれ、まだ動き出せない人も大勢いるでしょう。

 

解決の糸口となるのは、今自分が一体に何に怯えているのか、なにが不安なのか、何に怒っているのか、あの時もし~していたら今は本当にいい結果になっていただろうか?

と原因を明らかにし、それから逃げず真摯に向き合ってみることが本当に大切です。

 

逃げたい気持ちもすごくわかります。しかし、そのままだとあと何十年、死ぬまで何も変わりません。どこかで変わらなければ。

 

まずは不安材料を一つ一つ紐解いていき心のもやを解消していきましょう。

 

次回は、辛かった過去を手放すために、時の流れに身を任せるだけでなく、もっと自分自身でできることにポイントを当てていきましょう。