<心療> 自分で自分を抱きしめて #心理
あなたはもう十分苦しんできました。
だから、もう苦しむ必要はありません。
これからは幸せになってもいいのです。
・辛い出来事を何度も思い出して今う人
・過去の記憶にとらわれて自由になれない人
・「あのとき~していれば」と後悔している人
ちょっと考え方を変えてみませんか?
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<目次>
1.誰かに相談すればすべて解決か
相手が全て分かってくれるとは限りません。
人は痛みを負ったときというのは、周囲の人に相談するものです。
1人で我慢して耐えるよりは、自分の気持ちを吐露できる相手や場所があった方が心の痛みは軽くなります。
そうすることで、自分では見えなかったことに気づいたり、精神的な支えが得られたり、具体的な対処法が得られたり、周囲の協力が得られたりするものです。
しかし、他者にも理解されないこともあります。
第三者に相談することで、思いもよらない返答が返ってきてさらに自分自身が傷ついてしまう2次被害が起きてしまうこともあります。
自分を取り巻く人々に傷つき、そんな人たちを恨んだりすれば、ますます、苦痛が増すばかりです。
自分は過去の苦痛から永遠に解放されないのではとさえ思ってしまいます。
こんなことを言うと、「じゃあ人は頼りにしない方がいいのか」といいたくなるかもしれません。
そうではありません。
相手に理解を求めても、理解してもらえない場合もあるということを皆に知っておいてほしいのです。
理解してもらえないからといって、相手を恨んだり恨めしく思ったりすれば、結局また自分の心に傷を残すことになります。
そうやって相手に求めれば求めるほど傷が深くなって、その泥沼から這い出せなくなっている人もいるというも事実です。
2.謝ってもらえればそれで全て解決か
「相手が謝ってくれれば許せたのに」という人がいます。
本当にそうか?
「もし~していれば~だった」というのは、理屈で考えたことを頭の中でイメージして言っているだけに過ぎないことがしばしばです。
例えば、あなたが子供の時に親から十分な愛情を注いでもらえず閉鎖的な人間になってしったことに憤慨し、その怒りの矛先が両親だとします。
そのことを親が土下座をして謝ったとしましょう。
そんな風に謝られたら、何年もひどい仕打ちを受けてきた記憶とその痛みが、あなたの中で一瞬のうちに氷解するでしょうか。
「一度頭を下げたくらいで許せるか」となったり、許すどころかかえって火に油を注ぐような結果になったりすることもあるでしょう。
あるいは、「これで終わり?今まで自分が苦しんできたのは何だったんだろう」と、怒りとも悲しみともつかない、複雑な感情が押し寄せてくるかもしれません。
相手が謝ってくれた時あなたはどうなるか。
肉親に限らず、自分を傷つけた相手が一度心から謝ったからと言って、否定的な扱いを受けていたことによる痛みが、すぐに消えてなうなるわけではありません。
・親子の確執で苦しんできた
・夫婦の問題でお互いに争ってきた
・恋人に裏切られた
・学校や職場でいじめにあってきた
・犯罪の被害者になってしまった
こんな経験をしたとき、仮にその相手が心から謝ってきたとしても、許せるものではないでしょう。すぐに心の痛みが癒されるわけでもありません。
第3者に求めすぎてもよくありません。
相談をした相手が理解してくれれば、心の痛みが少し癒せたような安堵感を覚えたりもします。
ただその一方で、どんなに第3者の理解が得られたとしても、それでけで心から満足することはない、ということも承知しておいて欲しいのです。
「私の気持ちを分かってよ」
そうやって理解を求めすぎると、相手に「予想通りの反応」を要求してしまいます。
そのため、相手が少しでもこちらの予想を裏切るような反応をすると、それでけで傷つくことになります。
相手に求めるなとは言いません。
他者に理解と協力を求めつつ、あなたが真に立ち直るために、自分を愛する方法を少しずつ身に付けていってほしいです。
3.マイナスの感情への向き合い方
怒りや憎しみは簡単には手放せません。
過去の辛い出来事に対して、怒りや憎しみや恨み、あるいは罪悪感や後悔といったマイナスの感情を抱えていると、そのことによって自分自身が苦しむことになります。
かといって、「相手に怒りをぶつけても満足しない」と訴える人も多いように、マイナスの感情というのはなかなか手放せるものではありません。
その結果、心の中を相手に対する怒りや憎しみや恨みでいっぱいにしている人もいます。
相手に怒りをぶつけて謝罪を勝ち取ったとしてもそれで心が癒えるわけではなということは先程記述した通りです。
では、未消化の気持ちを抱えたまま諦めろと?
いいえ。ヒントは「ありのままの自分を受け入れる」ことです。
まずなぜあなたはマイナスの感情を抱いているのでしょうか。
それは、あなたがそんな感情を抱いてしまうほどの「理由」があったからですね。
理由があるのなら、自分がそんな感情になることを、どうして否定したり拒否したりしなければならないのでしょうか。
次に、そのマイナスの感情が強くなるのはなぜでしょう。
ひとつは、そんな感情を抑えたり、否定したり、拒否するからです。
あるいは、そんな感情を持ってしまった自分を責めてしまうからです。
本来の感情から目を背けようとすればするほど、その感情は次第に強くなていき、あなたを一層苦しめます。
ではどうしてその感情を受け入れられないのでしょう。
「受け入れる」とはどういうことなのかよくわからない人もいるでしょう。
他者中心になって、相手の憎しみや恨みで心の中がいっぱいになっていると、自分の感情をどう扱っていいのかすら気づきません。
「殺したいほど憎い」
こんな風に感じてる人もいます。
そこまで怒りや悲しみを抱かせるほどの出来事があった人は、激しい感情を爆発させないように、必死に自分の心をのぞき込むことを避けています。
「自分の気持ちを認める」というのは第3者に聞いても理解できるようなことではないです。
自分自身で気づいてやっと理解できるものです。
だからこそ「自分の気持ちを認める」ということの大切さに気付いてほしいです。
4.自分を大切に
自分を気づつける生き方を捨て、ありのままの自分を肯定して人生を歩んでいきましょう。
肯定するか否定するかの選択であなたの未来は大きく変わります。
今までと同じように自分の感情に抵抗したり、相手に復讐したりする方法で過去の痛みを癒すことが出来ると思い込んでいるなら、ここでその考え方を捨ててほしいものです。
自分のことを責めても、「自分を傷つけている」ことに変わりありません。
あなたは精一杯やってきました。
一生懸命生きてきました。
それで十分です。
まずはそんな自分をいたわることから始めていきませんか?