くすぐり行為の恐ろしい実態6選
・目安7分
《目次》
- くすぐるという行為は一方的
- やめて!と言いづらい状況
- くすぐられて笑う行為は笑いではない
- くすぐる行為は一昔前、自白を強要する拷問だった
- 大人になった時に人間不信に陥る
- くすぐる行為の目の見えづらい事柄
- 最後にアドバイス
くすぐられるのって好きですか?
はいと答えるマニアックな人も中に入るでしょう。
くすぐるといっても大したことないように聞こえますが、子供の頃にくすぐられたせいで、人間不信に陥る人もいるくらいです。
信じられないようですが、それにはいろいろな科学的な理由があるんです。
くすぐるという行為は一方的
子どもをくすぐるとき、親子で楽しい時間が過ごせますよね。
一緒にげらげら笑って、転がって、指から逃げようとする子供たち。
このリアクション。
実は長い目でみるとよくなんです。
始終主導権を握っているのはくすぐっている側。
特に相手が子供の場合は余計そうですよね。
くすぐる親は体が大きく、強いのが普通。
ですから、相手を捕まえてくすぐり続けるかどうかの決定権は親にあります。
一方、子供はというと、逃げたくても逃げられないという状況に陥ります。
ただの遊びだとは言っても影響はあるんです。
それも、場合によっては結構深刻な影響が...
くすぐり行為は彼らを力ずくで押さえつけるものだと言いう考えを一生抱いてしまう場合もあります。
そのような子供はくすぐられる気配を感じただけで縮み上がるような大人になってしまいます。
そういう大人になってほしいかどうかは、よく考えなければなりませんね。
やめて!と言いづらい状況
笑いすぎると息ができなくなります。
くすぐられると笑う、これは確実に起こります。
くすぐられると子供は笑いが止まらなくなり、言葉を発するタイミングがわからなくなるケースがどこかで発生します。
顔が真っ赤になり、息苦しさからもがき苦しむ場合があります。
このように一線を越えてしまうと、遊びは遊びではなくなってしまいます。
こどもはこのような状況で「やめて」とお願いすることは出来ず、やめてと言われていないからと親は続けてしまいます。
これだけ笑っているんだから楽しいはずだ!...と。
このような状況は確実に子供をパニックに陥れます。
自分で状況をコントロールすることも出来ません。
辞め時はしっかり知っておくことが重要ですね。
くすぐられて笑う行為は笑いではない
にこにこする、声を出して笑う。
これはどう見ても笑いだろう。
と思いきや、くすぐられた時の笑いは必ずしもそうとは限りません。
1997年にカルフォルニア大学で行われた研究では、「くすぐられて出る笑いは心からの笑いではない」ということが分かっています。
くすぐられた人間は耐えきれずに無理に笑ってしまいます。
どちらかというと、ひざを叩くと足が跳ねるような反射に近い行為なんです。
本来、笑うという行為はその反対。
笑いたいから笑うんです。
強要された笑いではありません。
このような笑いは幸福感をもたらし、体内のドーパミン量を増加させます。
しかし、くすぐられたときに出る笑いはまやかしなんです。
ですから、お子さんをくすぐるときはよく考えた方がいいかもしれません。
実はそんなに好きではないのかもしれませんからね。
くすぐる行為は一昔前、自白を強要する拷問だった
驚く人もいるかもしれませんが、よく考えてみてください。
拷問にピッタリじゃないですか!
さて、ここでみなさんに一つ質問をしてみましょう。
Q.みなさんはどれくらいくすぐりに耐えられますか?
答えはコメントで教えてくださいね(^^♪
くすぐりが拷問だったとご存じなかった皆さん。まずは想像してみましょう。
これは尋問の手法の一つだったのです。
最初の数分くすぐられるだけならばただの冗談と思うかもしれません。
しかし、何時間も逃げられずにくすぐられ続けた時、もうそれはただの冗談では済みませんよね。
子どもたちは息がつけず、やめて!とも言えない状況に陥る話はしました。
大人も同様の状況に陥ります。
尋問された人がどれほど苦しんだか。
1939年イングヴィ・ゾッターマン博士が、くすぐられる感覚は痛覚によって伝わることを明らかにしています。
つまり、だれかをくすぐる行為は不快感や、行き過ぎると苦痛を伴うようになるんです。
多くの研究者は、くすぐる行為は虐待になりうるとも言っています。
ですから、くすぐる行為は遊びの範疇を超えてしまう恐れがあるのです。
大人になった時に人間不信に陥る
お子さんをくすぐる行為は、深い心理的トラウマにつながる恐れがあります。
育児の専門家「パティ・ウィップフラー」は子供の頃のトラウマを話して下さいと大人に聞くと、くすぐられた経験が多いと述べています。
遊びと称して親にくすぐられた記憶、兄弟にくすぐられた記憶、また、悪意をもってくすぐられた経験などもその中に数え上げられているようです。
いかなる場合でも、子供のころにこのような経験トラウマに苦しんだ大人たちは、本能的にくすぐるという行為を恐れるようになります。
近しい人であっても他人に触れられるだけで不安になる大人の数は意外な程多いんです。
誰かが体に手を触れようと近づくだけで体がこわばるという人も中にはいるようです。
このような心理的障壁は簡単に克服することは出来ません。
その根本的な理由は子供時代にあるのですから。
くすぐる行為の目の見えづらい事柄
例えば、くすぐってとねだる子供のケース。
これには2つの理由が考えられます。
1.子供がくすぐられる行為を気に入っているから
実際にそうである場合が多く、家庭が愛で満ちた場所であり、子供の尊厳が尊重されて場合は、このようなケースが多くなります。
相手に頼まれたらくすぐる。
嫌がったらすぐにやめる。
これを守っていればくすぐられる行為を嫌ったりはしません。
2.不安
このようなケースでは、子供は親にくすぐってほしいとお願いしますが、その理由は子供がくすぐられるのが好きだからではなく、それ以外に親の関心を引く方法を知らないからです。
つまり、これは2つのことを意味しています。
①親は子供を笑顔にするための楽な方法としてくすぐる行為を選んだ
②親はくすぐる方法でしか子供と触れ合ってこなかった
子どもたちは他のコミュニケーション方法を知らないがために、くすぐられることばかりをねだってしまうんです。
パティ・ウィップフラー氏は「くすぐる以外にも子供とスキンシップをとったり、笑いあう遊びはたくさん存在する」と述べています。
例えば、「1000回抱っこしてあげる!」と言って、お子さんを追いかける遊び。
笑いながら悲鳴を上げる子供を捕まえたら子供はあなたの腕から逃れ、役割を交代します。
これも親子の絆を築く大切な遊びです。
もちろん、やっぱり主導権は親が握っていますが、子供たちは無力感を覚えることはなく、親から逃げる知恵を養うことが出来ます。
また、くすぐる行為を遊びに入れること自体は可能です。
お子さんをくすぐるふりをして本当にくすぐらないようにするのです。
「こちょこちょこちょ」と言いながら、実際は子供の体に触れる数センチ前で手を動かします。
虐待に発展するリスクなしで、実際にくすぐるのと同等の効果を得ることが出来ます。
また、「お子さんにくすぐる権利をちゃんと与える」ということも重要なポイントです。
そうすることで、片方を一方的な被害者にしてしまうこともなくなります。
自分がくすぐられるという緊迫感から解放される時間を与えることが出来ます。
こうすることで、子供は自分が主導権を握るという経験を得ることが出来ます。
将来的には、様々なことと同様によい効果をもたらしてくれることでしょう。
最後にアドバイス
どんな遊びでもやりすぎは厳禁
子どもたちは自分の親と遊ぶのが大好きですが、遊びはフェアに行わなければなりません。
主導権はお子さん半分、親半分で行うべきです。
こうすることで健全にお子さんを育てることが出来ます。
これこそがすべての親御さんの夢ではないでしょうか。